Xensource Windows Toolのインストール

何とかXen ExpressをVMwareの入っているHDDに同居させ、ブート時の指定で、どちらかを起動できる環境までは整った。

そこで、色々とXen Expressを色々と使ってみたが、やっぱり遅い気がする。OSSXenオープンソースサーバ)版と比べて(厳密には比べてない、体感的な印象)ちょっとは早いような気がするがVMwareと比べると明らかに遅い。Windows 2000 Professionalの起動(「ON」にしてからログオン画面が出るまで)に約2分以上かかる。さて、どうしたものか。

以前、VMwareの時に経験したが、仮想マシン上のW2Kをデフラグするとかなり早くなった。ブートに45秒程度かかっていたのが30秒強になった。そこで、Xenでもデフラグを実行してみる。それでも起動に110秒かかる。

XenのUser Guideを見ていると、ありました、VMware ToolみたいなXensource Windows Toolというやつが。説明を見ると仮想マシン上のWindowsをParavirtualizeするドライバ類をインストールすると書いてある。結局、Intel VTやAMD-Vを使ってもParaVirtualしないと早くならないのかぁ、とちょっと納得はいかないが、兎に角、Windows Toolをインストールしてみた。画面の描画などは早くなったような気がする。デフラグ後にブートの時間を計ったら70秒ほどになった。(それでもVMwareの約2倍の時間が掛かっているが。)

まとめるとこんな感じになる。(どちらも高速化ツールを適用後)

仮想ソフト デフラグ W2K起動時間
VMware Server Yes 約35秒
VMware Server No 約45秒
Xen Express Yes 約70秒
Xen Express No 約110秒
	Phisical Machine: Dell Inspiron 1501
		CPU: AMD Turion 64 X2 Mobile Technology TL-56 1.8GHz
		Memory: 1GB
		HDD: Toshiba MK8034GSX SATA 5,400rpm Seek:12ms 150MB/s 
	Virtual Machine:
		CPU: 1 prosessor
		Memory: 256MB
		HDD: 4GB

仮想マシンの基本的なスペックは上の通り同じ。ただし、VMwareは/dev/sda6という物理パーティションを直接マウントして使っているが、Xenは(その仕様上?仕方なく)/dev/sda6上のファイルを論理ボリュームとしてマウントして使っている。OSの立上げシーケンスではHDDへのアクセスの割合が高く、その分、Xenが遅くなるのは仕方ない。(しかし、Server Migrationを利用しないことを前提として使うユーザには、物理ボリュームを直接マウントして使えるようにした方が性能面でも良いと思うのだが....。(私が設定の仕方を知らないだけかも知れないが。))

使い勝手に関しては、XenServer Client管理コンソールは出来がいいのかWindows Toolをしてもしなくても操作性は変わらなかった。(VMwareではVMware Toolを適用しないとダメダメだったが。)

これも使い勝手の部類に入ると思うが、インストールしたての状態で、日本語フロントエンドを利用するため「半角/全角」キーを押すとVMwareは通常通り変換モードになるが、Xenの方はホストOSが変換モードになって、ゲストOSはそのままだった。Xenで日本語変換を利用するためにはゲストOS上のFEPをマウスの操作などで変換モードに切替えてから行なう必要があった。

ちなみにXensource Windows Toolを適用後(Paravirtualize後)のW2Kでは起動時の「起動中」というWindowsロゴが大きく出てくる画面が真っ暗の状態になって、行き成り「ネットワークへ接続中」の画面から出てくる。まぁ、不具合といえば不具合だがWindowsロゴを見なくて済むのでこれはこれで由としている。