CentOSのインストール

adsaria2007-08-12


Fedora 7をホストにしていたが、どうも重い感じがするのと、VMwareのサポートホストOSにはなっていないので、別のOSをホストにしようと思っていた。VMwareがサポートしている64bitホストOSで無償で利用できるのはUbuntu 6.06だが、残念だがInspiron 1501にはインストールできなかった。(7月31日参照
ということで、正式なサポート版ではないがRedHat 4のクローンOSであるCentOS 4に期待をした。CentOSにするもう一つの理由はXen ExpressのホストOS(正確にはDom0)がCentOSをベースにしているので、将来再びXenを使う場合のことも考えてCentOSに慣れておこう、という意図もある。
Virtual Machine Mobility Planning GuideによるとサポートしているのはRed Hat Enterprise Linux 4.0 update 3が正式サポートでRed Hat Enterprise Linux 4.0 update 4が実験的サポートになっている。対応するのCentOSは4.3と4.4なので先ずは4.3から。

CentOS 4.3のインストール

CentOS 4.3をインストールしようとしたら、既にネットに4.3のisoイメージがなくなっている。torrentしてもpeerが一つもない。また、殆どのミラーサイトにも見当たらなかった。唯一あったのが理化学研究所のサイトだった。(他にも探せばあるのかも知れないがCentOSのページからリンクが張られているIIJ、WIDE、山形大学、アットワークス、そして海外サイトには無かった。)さすがは理研である。とは言ってもDVDのISOはtorrentになっていてpeerがいないのでNGで、CD(計4枚)のISOをダウンロードした。

さて、インストールしようとしたが、Ubuntu 6.06と同じ理由でNG。Inspiron 1501のHDDはSATAなのだが、それを認識できない。ドライバを持ってきてインストールする方法もあるかとは思うが、ますます深みにはまるのでやめた。VMwareで実験的サポートされているRed Hat Enterprise Linux 4.0 update 4相当のCentOS 4.4に期待する。

CentOS 4.4のインストール

CentOS 4.4は一応torrentでダウンロードできた、が、peerの数が少ないというか、帯域が狭いpeerしかないかったので、18時間位かかった。まるで2昔前の54Kbpsモデムでも使っている感じだった。

さてインストールは出来たのだが....。インストール直後のup2dateで更新ができない。何処かのURLのファイルが見当たらないというメッセージが出て終了してしまう。使えない。

CentOSは安定しているというのが売りのはずだが、OSが安定していても更新などのアフター環境が安定してないと。寄付金で運用しているので仕方ないと言えば仕方ないのだけれども....。寄付金も払わずに使っているのに苦言を言うのも大変失礼なこととは思うが、所詮は貧乏人のOSかぁと思ってしまう。(私もお金があればRed Hat買うよなぁ。みんな寄付金ってどれ位払っているのかな? Red Hatの料金ほどは払っていないと思うのだが。)

仕方ない、VMwareのリストからは外れるがCentOS 4.5を使ってみることにした。

CentOS 4.5のインストール

CentOS 4.5は比較的新いのでtorrentでもすんなりとダウンロードできた。CentOSのリリースは今年の5月17日だ(CentOS 4.5 is released)。 Fedora 7が出た頃である。Fedora 7に比べれば2世代ほど昔のOSが同時期にリリースされていることになる。Fedoraプロジェクト⇒Red HatCentOSと流れからすると、こんな感じなのも知れない。安定していることに期待しよう。

インストールも問題なく終わった。Fedoraと同様、Red Hat系なのでインストール手順は殆ど同じ。インストール直後のup2dateも問題なく終わった。

しかし。余分なパッケージを削除したり、必要なパッケージを追加しようとして「アプリケーションの追加と削除」には閉口した。先ず、パッケージの削除が出来ない。削除するパッケージを指定して「更新」を押すと依存性をチェックするが、このマシンにいくつか「見つからないパッケージ」があるから更新できないと言ってくる。え?? 削除しようとしているのだから、見つからなくてもいいじゃん、と思ってしまう。
また、パッケージを追加しようとすると、「CentOS CD 2を入れてくれ」とか言うメッセージが出てくる。おいおいDVDなのに....。CD2とかはそのままDVDを入れるとごまかせるが、CD4とかはごまかされない。
これでは、パッケージの削除も追加もできないではないか。

暫く途方に暮れていたが、困ったときのコマンドラインで、シェルから直接yumコマンドでパッケージの削除と追加を試みた。こちらの方は問題なく実行できる。なんだかなぁ、という感じである。コマンドを使えない素人さんは使わないでね、って言って言われているみたいだ。やっぱりLinuxは敷居が高いなぁ。(そういった意味ではUbuntuの「誰でも使えるLinux」っていうのは素晴らしい考えだと思う。)たまたま、yumコマンドを知っていたから何とかなっかたが。yumの使い方が分からなかったら、そこでアウトである。

一応、インストールと調整は出来たので、次にFedora Core 6やFedora 7で苦労したATIRadeonグラフィックチップのドライバをインストールする。ATIのホームページから最新版8.39.4(7月23日版)をダウンロードしてインストールする。手順はF7と同じ。何の問題もなくインストールでき、Inspiron 1501の外部モニタに出力できた。
ただ、ATIの設定ルーツが起動できないかったり、画面の解像度の設定ツールが起動できなくなったりした。ATIの設定ツール(aticccle)をシェルから起動してメッセージを確認すると、libstdc++.so.5が無いと言って来る。/usr/lib64を確認するとインストールされているのはlibstdc++.so.6である。「う〜ん、最新版のATIドライバをダウンロードしたのに使っているライブラリは古いのか?」と釈然としなかったが、

# yum install libstdc++.so.5

で旧バージョンのライブラリをインストールしたところ、すんなりと動いた。