Ubuntu 10.04にAndroid SDKをインストールしてみた
Android SDKを使おうと思ってWindows XPにSDKをインストールしたのだけども“遅い”。Windows7のお試し版(ライセンス認証前)にインストールしてみたのだけどもやっぱり遅い(多分Vistaは論外だろう)。Windowsはオーバーヘッドが大きいのかな、と思いUbuntu 10.04にインストールしてみたら結構スイスイ動く。やっぱOSは軽くなければ、ということでUbuntu 10.04へのAndroid SDKのインストールについてメモしておく。
なお、Androidの手順書から外れて、私はJavaとeclipseは指定のホームページからダウンロードしたものではなく、Ubuntuのパッケージを利用した。そのため、JavaはSun(オラクル)版ではなくOpenJavaを採用している。また、eclipseもUbuntuのパッケージとして配られてるものなので、インストール(の場所とか)もお任せで簡単にできた。(どちらもPATHとか設定する必要もない。)今のところ快調に動いている。(もちろん、確実に動作する保証は無いので、心配ならば手順書の通り、個別にソフトウェアをダウンロードしてインストール&設定する方がいいだろう。)
余談だが、最近オラクルがGoogleをJavaの特許侵害で訴えたらしい。Sunの時代はJavaを使ってくれる企業にはパートナーとして特許ウンウンは主張していなかったのに、オラクルになった途端にこれだ。なんかセコイ企業だなって感じ。GoogleもOpenJavaを使うようにすればいいのに。(もっとも今回の問題はJava仮想マシンのあたりのことだろうから、OpenJavaで解決できるようなことでもなさそだけど。)
あと、以下のメモにはUbuntuパッケージ以外に、Androidの手順書にある通り、各ソフトウェアをダウンロードしてインストールする手順も載せておく(けど、そっちの方が行数が多くなってしまった。)
ベースとなるUbuntuは32bit版を使う。64bit版だと32bit版であるSDKを動かすために余計なパッケージとかが必要だし、何かトラブルが出ないとも限らない。素直に32bit版を使う。(Ubuntu 10.04では32bit版でも標準でPAE版のカーネルがインストールされるらしく、4GB以上のメモリ空間も使える。)
もちろん、基本はAndroidのホームページの方法に沿って進める:http://developer.android.com/intl/ja/sdk/index.html
私なりに要約すると次の手順になる:
- Java (SE) JDKをインストールする
- Eclipse をインストールする
- Android SDK をインストールする
- EclipseにADT Pluginをインストールする
- SDKに“Android platforms and other components”を追加する
- Android SDK and AVD ManagerでADVを作成する
■ Java JDK をインストールする
Ubuntuパッケージを使う場合:
OpenJavaを使う
sudo apt-get install openjdk-6-jdk
以上で終了。
Sun Javaを使う場合:
sudo dd-apt-repository "deb http://archive.canonical.com/ lucid partner" sudo apt-get update sudo apt-get install sun-java6-jdkもしくは、http://java.sun.com/javase/ja/6/download.html から“Java Platform, Standard Edition”の“JDK”(jdk-6u21-linux-i586.bin)をダウンロードする。ダウンロードしたインストーラーを実行する。
念のため、リブート後にコントロールパネルから更新チェックをしておく。
■ Eclipse をインストールする
Ubuntuパッケージを使う場合:
sudo apt-get install eclipse
以上で終了。“Galileo(Version 3.5)”がインストールされる。
ダウンロード版を使う場合:
http://www.eclipse.org/downloads/packages/eclipse-ide-java-developers/galileorから“Galileo Version 3.5 SR2”の“Eclipse IDE for Java Developers”(eclipse-java-galileo-linux-gtk.tar.gz)をダウンロードする。ダウンロードしたtarファイルを解凍すると“eclipse”というディレクトリが出来るので、適当な場所(/usr/local等)へmvして、.bashrcでそこへPATHをきっておく。
■ Android SDK をインストールする
以下の作業は一般ユーザで行う(SDKを使うユーザごとに設定する)。http://developer.android.com/sdk/からダウンロードする。現在の最新バージョンは“Android 2.2 Platform Relesase 6”(android-sdk_r06-linux_86.tgz)。ダウンロードしたtarファイルをホームディレクトリに展開する。
tar -C $HOME -xvf /path-to/android-sdk_r06-linux_86.tgz
ホームディレクトリに“android-sdk-linux_86”というフォルダが出来るので使いやすいように“android-sdk”に改名しておく(ここは好みの問題なので、改名しなくてもOK)。また、.bashrcに$HOME/android-sdk/toolsへのパスを切っておく。$HOME/.bashrcに次の行を追加:
export PATH=${PATH}:$HOME/android-sdk/tools
■ EclipseにADT Pluginをインストールする
概要:http://developer.android.com/sdk/eclipse-adt.html
- Eclipseを起動し、メニューから"Help" > "Install New Software"を選択する。
- Available Softwareダイアログで "Add...."をクリック
- Add Siteダイアログが現れたら、"Name"フィールドに任意の名前 (例えば"Android Plugin")を入力する。次に"Location"フィールドに次のURL、https://dl-ssl.google.com/android/eclipse/ を入力する。(もし、うまく行かなかったら"https"を "http"に変更してトライしてみる。)最後にOKをクリックする。
- 確認画面が出たら"Finish"をクリックする。
- Available Software画面に戻ると、リストに"Developer Tools"追加されている。Developer Toolsの先頭のチェックボックスを選択し、Nextをクリックする。
- Install Detailsダイアログが表示されるのでacceptをクリックした後、Finishをクリックする。
- インストールが終わったらEclipseを再起動する。
■ SDKに“Android platforms and other components”を追加する
概要:http://developer.android.com/intl/ja/sdk/installing.html#components
- eclipseのメニューから"Window" > "Android SDK and AVD Manager"を起動
- 左側のAvailable Packagesを選び、ダウンロード可能なコンポーネントを表示する。
- 必要なコンポーネントを選択する。(最新のAPIのAndroid platforms、Samples、Documentation、SDK Add-Ons(Google APIs Add-On)の4つだけを選択すればいい。SDK ToolsはSDKのインストール時に既に設定されているはず。また、以前のバージョンのコンポーネントはとりあえずは必要ない。ただし、WindowsにおいてはUSB Driverも。)
- 必要に応じ"Accept all"を選択し、"Install Accepted"をクリックすう。
- インストールが終わったら、eclipseのメニューから"Help" > "Check for Updates"を選択して最新版がないか確認しおく。
■ Android SDK and AVD ManagerでADVを作成する
概要:http://developer.android.com/guide/developing/tools/avd.html
eclipseのメニューから"Window" > "Android SDK and AVD Manager"を起動し、AVD(アンドロイド仮想デバイス)を作成する。これが無いとサンプルプログラムやデモが動かない。手順書にはサンプルプログラムのHello Androidを作成するところでAVDを作るようになっているが、AVDの作成はインストールの一環としておいた方が良いような気がする。(入門レベルの話では。)