セキュアな通信の手段

こういった裸のアクセスポイントを安心して使うためには、外出先のノートPCから自宅(もしくは会社)のサーバまで暗号化した通信経路を確保して、自宅(もしくは会社)のサーバからインターネットへ接続すればいい。セキュアな通信、つまり暗号化した通信の方法は幾つかある。自宅のルータがIPsecの機能を持っているので、最初はIPsecでの実現を考えた。しかし、ノートPCで使っているWindows XPにあるIPsecにはナットトラバーサル(NAT traversal)の機能までは無いようなので、使える環境が制限されてしまう。市販のIPsecクライアントソフトは(たいした機能でもないのに)ちょっと高い。フリーのIPsecソフトとかも見当たらなかった。PPTP+暗号化という方法もあるようだが、PPTPは余り馴染みがないのでパスした。

結局、SSHのポートフォワーディング(SSHポートフォワード、SSHポート転送、SSH Tunnelsとか言われているもの)を使った。SSHのポートフォワーディングは、サーバ側でIPレイヤが一旦、終端するので、サーバ側でアプリケーション毎にプロキシサーバを建てる必要があるが、

  1. セキュリティの面からIPパケットをそのまま転送するよりはいい
  2. 外出先から利用するのはHTTPとファイル転送があれば十分

ということで、SSHのポートフォワーディングを使った。
SSHのポートフォワーディングでは、SSHサーバ経由で接続できるアプリケーションはWeb等にある程度限られてしまうが、下手にパケットを素通しするよりは良いのではと思う。(勿論、使い方にもよるが。)