Xen と VMware Serverの比較

本来、比較してはいけないのかも知れない。Xenオープンソース版であり、VMware Serverは無償とは言え正規の製品という位置づけである。本来は比較してはいけないのかも知れないが、敢えて書くと、Xenは使う気にならない、というのが正直なところだ。

先ず、仮想マシンのパフォーマンスだがVMwareの方が全然良い。特に画面の描画に関してはかなりの差がある。Windows 2000をゲストOSとした場合、VMwareの方は、通常Windowsと使っているのと対して差は無いが、Xenで動かすと「ここはこう言う風に塗りつぶしていたんだ」と画面の塗りつぶしの過程がハッキリ目で見て分かるような状態である。

使い勝手もVMwareの方が良い。VMware Toolをインストールしていない状態であれば、どちらも似たかよったかだが、VMware Toolをインストール場合は、使い勝手においてかなりの差がでてしまう。

また、CD-ROMに関して、Xenは最初の立上げ(OSのインストール前)では使えるのだが、その後のリブート時にはCR-ROMが使えなくなってしまう。(その為にWindowsの様にインストール時に一回リブートして、引き続きCD-ROMからデータを読み出さないとインストールできないものは、そのままではNGだった。)これについては、一旦仮想マシンを削除して、再度同じファイル(仮想マシンのディスクイメージ)を指定して改めて仮想マシンを定義することで回避はできたが、何か正攻法ではないような気がする。

Xenに関してはそれ程使ってみたわけではないので、色々と設定の足りないところもあり、それを設定すれば良くなるのかも知れない、が、最初の状態でこれ程の差がついてしまうと、その気も薄れてしまう。

アーキテクチャ的にはハイパーバイザ方式でバイナリトランスレーションを使っているXenの方が美しいとは思うが、やりたいことは必要な仮想マシンをサクサク動かしたいだけで、別にホストOS方式だろうがパラバーチャライズだろうが構わない。逆にハイパーバイザ方式でバイナリトランスレーションでも性能が悪く使い勝手悪いのであれば願い下げと言うことになってしまう。

とは言え、非製品版と製品版を比較しても仕方ないので、一旦、オープンソース版のXenを消して(というかFedoraをインストールし直して)改めて製品版のXen Expressをインストールして比較をして見ようと思う。(でもそれを言ったら、LinuxWindowsを比較してはいけないことになってしまう。LinuxWindowsと比べて遜色はないが。)