LBP-1110について

自宅にCanon LASER SHOT LBP-1110というプリンタがある。確か10年位前に買ったものだと思う。HP Deskjet 300Jが壊れて量販店にプリンタを見に行った。個人で買うので予算も限られているため最初はインクジェットを考えていたが、見て回る内にLBP-1110が目に入って来た。「LBP? LASER SHOT? でも安い!」随分前のことで記憶に乏しいが、確か4万円程度とかで買った記憶がある。当時はオフィス向けのLBPが安い物でも10万円以上はしていたから格安だった。
なぜ安いのか? 画像エンジンを搭載していないからだった。一般的なプリンタはテキストやメタデータを受け取って指定されたフォントや配置情報にしたがってビットマップに展開した上で印刷エンジンに渡して出力する。画像エンジンには32ビットクラスのマイクロプロセッサとそこそこのメモリを必要するため結構高価な部品である。LBP-1110は画像エンジンを内蔵しないでパソコンにその役割を肩代わりしてもらう。パソコン側でビットマップに展開するソフトを載せておき、プリンタは展開済みの情報を受け取って出力するだけである。この方式のことをキャノンではCAPT(Canon Advanced Printing Technology)と呼んでいる(と理解している。その後CAPTの概念が拡大されたかもしれないが)。
レーザービームプリンタの方がRunning Costも安いので迷わずLBP-1110を購入した。 しかし、余り売れなかったのかその後LBP-1110を店頭で見かけることは殆どなかった。私としてはお気に入りのプリンタである。LASER SHOTシリーズとしては設置面積も非常に小さい(現在販売されているLBP-350と殆ど同じ形状)。PCを画像エンジンとして使うのでストレスも少ない。欠点と言えばプリンタを利用するために常にPCを起動しておかなければならないことだが、私の場合は使い古したノートPC(Dynabook SS 3480)をCAPTエンジン兼ププリントサーバとしている。
私的には名機と思っているが、既に手に入るドライバ(CAPTエンジン)も限られてしまっている。