Videoドライバのインストール

5月5日のインストール方法を元にしながら最終的な方法は以下のと通りとした。

  • ATIの独自ドライバを利用するが、ドライバ本体はlivna.orgからではなく、ATIのホームページから直接持ってくる。
  • livna.orgからは「xorg-x11-drv-fglrx-libs-32bit.x86_64」のみを持ってくる。

基本的にはFedora ForumMartz氏の投稿を参考にした。

また、今回は、ATIの独自ドライバを使わずFedora Core 6に入っているxorg-radeonドライバを使おうとした試行錯誤の経験から、xorg.confを若干最適化してある。ATIはドライバのソースとかを公表していないのでxorg.confの設定に関しては情報が少なかったが、HOWTO ATI Driversというページが参考になった。

インストール方法

  1. ATIのホームページ http://ati.amd.com/support/driver.html から最新のドライバを持ってくる。メニューから「Linux x86_64」「Integrated Motherboard」「Randeon Xpress 200」を選択して最新ドライバのページへ飛び、ダウンロードする。(Randeon Xpress 1250を選択しても中身は同じようだ。今日現在の最新版は8.36.5)
  1. ダウンロードしたドライバをインストールする
# sh ati-driver-installer-8.36.5-x86.x86_64.run

インストール用のウィンドウが開き、後は指示に従えば良いが、私の場合、「Custom Install」を選択して「Control Panel」はインストールしないようにした。(このコントロールパネルは余り出来が良いとは言えない。オマケ程度のものである。それだけならインストールしない程ではないが、インストールするとGNOMEのメニューのあちこちにこのパネルのメニューが出てくるようになってウットオシイ。)

  1. あらかじめ用意したxrog.confを /etc/X11/xorg.conf へコピーする。
# cp "用意したxorg.conf" /etc/X11/xorg.conf

Martz氏の投稿では、ここで aticonfig を実行して xorg.conf を生成する様になっているが、今まで試行錯誤である程度最適化されたxorg.confがあるのでそれを使う。

# Xorg configuration created by system-config-display

Section "ServerLayout"
        Identifier      "Multihead layout"
        Screen  0       "Screen0" 0 0
        InputDevice     "Keyboard0" "CoreKeyboard"
        InputDevice     "Synaptics" "CorePointer"
EndSection

Section "Files"
        ModulePath      "/usr/lib64/xorg/modules"
EndSection

Section "InputDevice"
        Identifier      "Keyboard0"
        Driver          "kbd"
        Option          "XkbModel"      "jp106"
        Option          "XkbLayout"     "jp"
EndSection

Section "InputDevice"
        Identifier      "Synaptics"
        Driver          "synaptics"
        Option          "Device"        "/dev/input/mice"
        Option          "Protocol"      "auto-dev"
        Option          "Emulate3Buttons" "yes"
EndSection

Section "Monitor"
        Identifier      "Monitor0"
        VendorName      "Monitor Vendor"
        ModelName       "Monitor 1280x800"
        Option          "dpms"
EndSection

Section "Device"
        Identifier      "Videocard0"
        Driver          "fglrx"
        BoardName       "ATI Technologies Inc RS482 [Radeon Xpress 200M]"
        BusID           "PCI:1:5:0"
        Option          "VideoOverlay"  "on"
        Option          "DesktopSetup"  "clone"
        Option          "Centermode"    "on"
#       Option          "ForceMonitors" "notv"
EndSection

Section "Screen"
        Identifier      "Screen0"
        Device          "Videocard0"
        Monitor         "Monitor0"
        DefaultDepth    24
        SubSection      "Display"
                Viewport        0 0
                Virtual         1280 1024
                Depth           24
                Modes           "1280x1024" "1280x960" "1280x800" "1152x864" "1024x768" "800x600" "640x480"
        EndSubSection
EndSection

Section "ServerFlags"
        Option          "AIGLX" "off"
EndSection

Section "Extensions"
        Option          "Composite"     "Disable"
EndSection

"ForceMonitors"に関してはHOWTO ATI Driversに「Blank screen or monitor turning off after startx」という記事があったのでやってみたが、(ブート直後にXが立ち上がるとシマシマ画面になてしまうという)症状の改善には至らなかったのでコメントにしてある。
"AIGLX"は記述しなくても問題はないが、/var/log/Xorg.0.logに警告メッセージが出ていたので、明示的にoffにした。
このxorg.confで立ち上げた時の/var/log/Xorg.0.logの警告は次の2つだけ。(エラーは無し)

(WW) fglrx(0): board is an unknown third party board, chipset is supported

(WW) LoadModule: given non-canonical module name "glesx.so"

「ビデオボードが不明」となっているが、もともとInspironのマザーボードだし、「chipset is supported」となっているので問題はなさそうだ。「glesx.so」の名前について文句をいわれているが、これは本質的ではなさそうなので大丈夫かと思う。

ちなみに、FC6標準のxorg-radeonドライバでは私の場合、外部モニタにたしてDDC(Display Data Channel)が効かなかった。KVMスイッチ経由だからか?と諦めていたが、ATIドライバにしたらスンナリ通ってしまった。(コントロールパネルは別としても)ATIのドライバの方が出来が良さそうだ。

  1. fglrxライブラリをダウンロードする
# init 3

(login as root)

# rpm -Uvh http://rpm.livna.org/livna-release-6.rpm
# yum install xorg-x11-drv-fglrx-libs-32bit.x86_64

これについては特にコメントはない。あとはビデオコントローラを再起動して、ランレベル5(Xウィンドウモード)に戻る。

# setsebool -P allow_execmod=1
# fglrx-config-display enable

# init 5

Martz氏の投稿では「ati-fglrx-config-display」というコマンド名になっているが「fglrx-config-display enable」に変わっているようである。ちなみにコマンドを実行すると「Driver already enabled.」というメッセージが出るが気にしないことにしている。

Xウィンドウ起動後、ATIドライバが動いているか確認する。

# fglrxinfo
display: :0.0  screen: 0
OpenGL vendor string: ATI Technologies Inc.
OpenGL renderer string: ATI Radeon Xpress Series
OpenGL version string: 2.0.6458 (8.36.5)

最後の行がインストールしたドライバのバージョン番号のようである。

この方法では、ブート直後にXウィンドウが立ち上がった時にInspiron 1501本体の画面は細い線の入ったシマシマ画面になってしまい利用できない(外部モニタの方は最初から正常に映る)が、いったんブランク画面にすると次からは正常に利用できる。そのため私は「設定」「電源管理」でノートを閉じたときに「ブランク画面にする」に設定しておいて、ブート直後、ログインした後、ノートを一旦閉じるようにして、この問題を回避している。